「図鑑」は、「辞書」「地球儀(地図)」と並んで知育の3種の神器と言われています。
私が学習面で一番大事にしているのは子どもの「好奇心」を刺激することです。
16万人の脳画像を見てきた脳医学者の瀧靖之氏は、著書「『賢い子』は図鑑で育てる」の中で次のように述べています。
「賢い子」というのは、「好奇心」をもって世の中をもっと見たい!知りたい!と思い、そのために「学んで」みずから走り出せる子だと考えています。
~中略~
この世界を知る第一歩が『図鑑』だと思うのです。
今回の記事では、大手出版社4社の図鑑セットを徹底比較します。
3歳の未就学児でも充分楽しめる大手4社が出している図鑑セットですが、小学生以上のお子さんにはさらに知的好奇心を刺激し、学習面の効果も期待できる優秀なアイテムになります。
この記事で紹介する図鑑シリーズは、高学年まででも充分利用できる本格的な図鑑です。
このページをご覧の方は、すでに図鑑の魅力や効果をご存じだと思うので、前置きはこの辺にして本編に入っていきます。
もし、図鑑の魅力や効果について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ!
【なぜ図鑑好きな子は賢く育つのか】3つの理由・使い方を徹底解説!
3歳から小学生まで使えるおすすめの図鑑シリーズは「MOVE」
※MOVEの「危険生物」を夢中で読む長男(8才)
最初に結論から言うと、私が4大出版社の図鑑シリーズを徹底比較しておすすめするのは講談社が発行している「MOVE」です。
私が子育てで大事にしているのは、子供の「ワクワク」する気持ちです。
その好奇心の「ワクワク」を最も刺激する図鑑が「MOVE」です。
ほかの図鑑もそれぞれ魅力があるので、子育てで何を重視するか、お子さんの性格や好みで変わると思います。
ほかの図鑑の魅力やなぜ私が「MOVE」をおすすめするのかを知りたい方はぜひこのまま読み進めてください。
「MOVE」のセットが気になる方はこちらをどうぞ。画像は28巻セットですが、それぞれのボタンをクリックすると数冊から全巻セットまで表示されます。
1冊から購入したい方はこちらからどうぞ!(恐竜以外の別の種類も見ることができます)
最近の学習図鑑シリーズの動向
各社の図鑑の特徴を解説する前に、ここ数年の図鑑を取り巻くトレンドをざっと調べてみました。
そんなことより図鑑の比較や特徴が知りたい!という方はこちらをクリック→図鑑セットの比較・特長を見る
・一昔前はカテゴリー型と呼ばれる図鑑(「動物」・「植物」など)のみで、図鑑は書店から消えそうになっていた
・2002年に小学館のNEOシリーズが登場し、子どもたちに考えさせたり体験を促したりする内容に刷新
・2009年にテーマ型図鑑の元祖「小学館の図鑑NEO+くらべる図鑑」が大ヒット
くらべる図鑑は、動物同士の大きさを比較したり走る速さを比べたりして、いろいろな発見や驚きがある画期的な内容
・テーマ型図鑑のブームが続き、3~4年で下火に
・2011年に講談社のDVD付き図鑑MOVEが爆発的な大ヒット
・2012年にポプラ社がWONDAで参入
・2014年に学研と小学館がDVD付きの新版に大改訂したり新シリーズを刊行
・学研の新シリーズの図鑑「LIVE」はスマートフォンやタブレット端末に専用アプリをダウンロードして本にかざすと、3D映像や動画で昆虫や動物が飛び出す
・小学館の「NEO」は、恐竜や昆虫などを世界標準の最新分類ごとに進化に沿って紹介
・最近の業界シェアは、大手4社でほとんどを占めていて、小学館が頭一つ抜けている
図鑑はセットでそろえた方が効果的です
子どもは、毎日いろいろなものに触れ、興味・関心を示します。
・公園で珍しい虫を見つけたとき
・テレビでサバンナの動物を見たとき
近くに図鑑があれば、くわしく調べることができます。
同じページに掲載されている他の虫や動物もついでに見ることができるのも、図鑑の魅力です。
セットでそろえておくと、例えば、虫捕りに公園に行ったときに見た「花」などの他の項目も、気になったらすぐに調べることができます。
理想はリビングに本棚を用意して、いつでも子どもが自分で取り出せる位置にならべておくことです。
最初は、親が一緒に「さっきの花も調べてみよう」と声かけをしながら図鑑を開くとお子さんも図鑑を好きになっていくと思います。
セットで買うのを迷われている場合や場所をとるのが嫌な場合は、電子書籍もあるので試しにお子さんの興味のあるジャンルをタブレットやパソコンで見るのもおすすめです。
MOVE、NEO、LIVE、WONDA|各社の図鑑を徹底比較してみました
比較項目 | MOVE | NEO | LIVE | WONDA |
出版社 | 講談社 | 小学館 | 学研 | ポプラ社 |
巻数 | 39 | 26 | 24 | 16 |
DVD付き冊数 | 39 | 19 | 24 | 0 |
価格(税抜) | 1,600~4,000円 | 2,000 | 2,200 | 2,000 |
各シリーズの特徴 | 爆発的ヒットを記録したシリーズ。 1つの種類にしっかり焦点を当てていて読み応え、メリハリがある。 文字よりもビジュアル重視。 好奇心を刺激する躍動感。 | シリーズ売上№1。世界標準の最新分類、解説はほとんどを研究者が執筆。 紹介する種類、情報量が多く、長く使える。 ドラえもんが映像でナビゲート。 | 「本物」にこだわった写真。 大きさを比較したり、クイズがあったり子どもの興味を引く工夫がされている。 スマホと連動して立体映像が見られる。 | 学校図書館採用率№1。 情報量とわかりやすさにこだわったシリーズ。 正式種名だけでなく通称でも検索ができるといった検索のしやすさに工夫。 |
写真やイラスト | 子どもがワクワクする迫力ある写真、イラストは人気漫画家が担当 | 世界標準の最新分類を写真やイラストで解説 写真、イラストは多め | 実物大写真や超拡大写真など、リアルさも追求 | きれいにまとまって見やすい。動物のあくび顔の特集など楽しい写真。 |
動画比較 | NHKが制作したDVDが付属 | ドラえもんと一緒に、生き物の不思議な生態をDVDで楽しめる。 | 英国放送協会BBCが制作したDVDが付属 | YouTube動画で、図鑑の使い方を解説 |
その他 | – | DVDがない図鑑にはスペシャル特典あり | 全ての図鑑にポケット版が付属 |
今回、比較してみてわかったのは、同じ図鑑と言っても、どんな図鑑を目指しているかは各社によって違いがあるということです。
それぞれの思いや工夫があっておもしろいですね。
ここからは、図鑑ごとに特徴や魅力を深掘りしていきます。
講談社「MOVE」は最も子どもの好奇心を刺激する図鑑です
私のおすすめは講談社の「MOVE」!
とにかくビジュアル重視で迫力満点。
説明は易しく分かりやすいので、子どもがどんどんページをめくりたくなるワクワクする図鑑です。
子ども達が驚き、感動するような写真やイラストがたくさん掲載されています。
「一生心に残る写真やイラスト」を心がけて製作されているそうです。
世界中から集めた迫力のある写真、最新の情報にもとづき、人気漫画家が書き下ろしたイラストが本当に魅力的です。 付属のDVDは、NHKスペシャルや「ダーウィンが来た!」でも使用された映像を、MOVEのために特別編集した映像です。
わが家では、よくNHKの「地球ドラマチック」をよく見ているので、このDVDも魅力的です。
しっかり調べることを重視される場合は、他社の図鑑の方がいいかもしれませんが、好奇心を刺激して子どものワクワクを引き出すならこの図鑑!
私は「MOVE」を推します。
Amazon、楽天、ヤフーショッピング、メルカリでは、時期によってセット販売があったりなかったりするのでチェックされてみてください。
1冊から購入したい方はこちらからどうぞ!
公式YouTubeチャンネルでは、クイズや試し読みができますよ♪
最近では、あつまれどうぶつの森とのコラボ図鑑も話題になっています♪
小学館「NEO」シリーズは、売上ナンバー1の図鑑です
小学館の「NEO」は何といっても売上ナンバー1という実績があります。
NEOシリーズのキャッチフレーズは、「3歳から高学年まで、長く使える本格図鑑」です。
小さいお子さんが生き物や自然、乗り物などに深い興味を持ち、大きくなっても長く使い続けられる、しっかりとした内容の図鑑です。
昆虫や魚、花などの写真、動物や恐竜、鳥などのイラストは、ほとんどがこの図鑑のためだけに撮影され、描かれた作品です。1点1点にこだわりが詰まっています。
また、解説文のほとんどを研究者が執筆されているので情報が正確で、最新の知見が盛り込まれています。
わが家の子どもたちはドラえもんが大好きなので、付属のDVDでドラえもんが内容をナビゲートしてくれるのはかなり魅力的です。
最初の入り口が魅力的じゃないと、せっかく内容がすばらしい図鑑でもあまり見ないということもありますからね・・・(^^;
内容も子どもを引きつけるしかけも間違いない図鑑です。
お子さんがドラえもん好きならさらにおすすめです。
下のリンクはセット販売ですが、もちろん1冊から購入できるので、お子さんの興味のある分野の図鑑を選んであげてください。
PayPayモールでは、全26巻から5冊選んでセットにできる商品があったので紹介しておきますね。
最近では、小学館図鑑NEOがプロデュースしている図鑑ミュージアム銀座も話題ですよね。
ずかんミュージアム銀座 (zukan-museum.com)
学研「LIVE」は本物志向のお子さんにおすすめです
LIVEの名前のとおり、動物の息づかいが聞こえてきそうな生の迫力が感じられる図鑑です。
実物大の写真など、迫力の写真が満載です。
本物の姿が伝わる写真の数々。
また、付属のDVDは、英国BBC製作の貴重な映像を収録したものです。(『鉄道』は学研のオリジナル作品)
さらに、「LIVE」だけの魅力はスマートフォンと連動することです。
スマートフォンをかざすと、3DでCGの恐竜や危険生物が飛び出し、実際に動くところを見ることができます。
本物志向でスマートフォンに親しんでいるお子さんには、おすすめです。
下のリンクはセット販売ですが、もちろん1冊から購入できるので、お子さんの興味のある分野の図鑑を選んであげてください。
図鑑LIVEと連動したアプリ「ナニコレンズ」がとても楽しそうです。
生き物を見つけてアプリで撮影するとLIVEの情報が確認できて自分だけのマイ図鑑が作れます。
「ポプラディア大図鑑WONDA」は最も調べやすい図鑑です
図鑑にとって最も重要なことは「情報量」と「分かりやすさ」を重視した図鑑です。
教科書と連動していて、学習に役立ちます。
学校図書館の採用率ナンバー1の信頼感も大きいですね。
WONDAは、迷うことなく自分が知りたい情報にたどり着ける、お子さんが本当に使いやすい図鑑です。
自分の力で調べる力を身につけ、調べる楽しさを実感できます。
「WONDAプラス」は、生き物などの種類を見分けるポイントがひと目でわかる工夫や、さらに詳しくなれる情報を盛り込んだコラムです。
「WONDAズーム」では、大迫力の写真やイラストで生き物や自然の魅力が伝わります。
私が「WONDA」でいいなと思ったのは、すべての図鑑にポケット版がついていることです。
ポケット版があれば公園などに遊びに行くときに持ち歩くことができます。
また、DVDはついていませんが、図鑑ごとに使い方の解説をYouTubeで見ることができます。
お子さんにしっかり学習と連動した知識を身につけてほしい場合は、「WONDA」がおすすめです。
下のリンクはセット販売ですが、もちろん1冊から購入できるので、お子さんの興味のある分野の図鑑を選んであげてください。
図鑑はまだ早いと思う方にオススメ!2歳からの読み聞かせ図鑑「動く図鑑MOVE はじめてのずかん」
今回紹介した4社の図鑑は、3歳以上が対象となっていますが、文字が読めない子供にはまだ早いと感じる方も多いと思います。
そんな場合にオススメなのが未就学児向けの図鑑です。
講談社のMOVEには未就学児向けの「はじめてのずかん」というシリーズがあります。
この図鑑は、冒頭で紹介した脳研究者の瀧靖之先生が監修されていて、脳を育てるしかけが随所に散りばめられています。
親子で読み聞かせを楽しんだり、子供一人で読んでも楽しい図鑑です。
現在刊行されているのは次の5つです。
- みぢかないきもの
- きょうりゅう
- どうぶつ
- こんちゅう
- さかな
図鑑はプレゼントにもおすすめです(入学祝、誕生日、クリスマスプレゼントなど)
わが家では、高いけど子どものためになるものについては、おじいちゃんおばあちゃんに相談して購入することもあります。
図鑑は全巻セットでそろえようとすると、約35,000~50,000円かかります。
これを、例えば入学祝に、夫の両親、自分の両親、自分たちの3つの財布で購入すれば、3分の1の負担で購入できます。
兄弟姉妹がいれば、一緒に楽しめるのでコスパはさらに良くなりますよ。
私のイチ押し!「MOVE」のセットが気になる方はこちらをどうぞ。
画像は28巻セットですが、それぞれのボタンをクリックすると数冊から全巻セットまで表示されます。
まとめ
各社の図鑑を徹底比較してみた結果、私は「MOVE」に魅力を感じ、購入しています。
それぞれの家庭の教育方針、お子さんの好みによってどのシリーズがベストなのかは変わってくると思います。
この記事を読み返していただいて、お子さんに合った一生の宝物になる図鑑を選んであげてください。
最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。
図鑑と地球儀は、相性がとても良いのでこちらの記事もぜひ参考にどうぞ。
小学校入学準備の完全ガイドを別記事で書いたので、入学式を晴れやかな気持ちで迎えたい方はこちらの記事もあわせて参考にされてください。
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