勉強ができる子に育つ親の声かけ=10個の「マジックワード」について解説します

私が学生の頃、学校の授業しか受けずに常に成績がトップクラスの友人がいました。

たいして勉強もしていないのに塾に通っている子よりも上位の成績がとれてしまうので、天才っているんだなと思っていました。(ちなみにその友人はその後、難関国立大学の一橋大学に現役で合格)

先日読んだ本がこの疑問を解決してくれたのでシェアしたいと思います。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』 石田勝紀 著

この本では、なぜそのような差が生まれるのか、また、その差を埋める方法について紹介されています。

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「学び」の3つのタイプとは

この本では、学びには3つのタイプがあり、この学び方の差によって学力だけでなく運動や仕事の能力に差ができていくと解説しています。

それでは、その3つのタイプにはどんな違いがあるのでしょうか。

【タイプ1】学んでいるように見えるが、学ぼうと思っていない人

授業中、先生の板書をひたすらノートに書き写し話はほとんど聞いていないタイプです。

【タイプ2】授業中だけでしか学ばない人

授業をしっかり聞いて、予習復習もするタイプです。

【タイプ3】寝ているとき以外、日常すべてが学びになっている人

日常に起こるすべてのことに対して、関心や疑問を持ち、自分の意見を持つ習慣を持っている人です。

私はこれを読んだときに、なるほどと思いました。

例えば、職場で同じ会議に参加していても表面的な発言や決定事項を押さえるだけの人もいれば、過去からの経緯、発言者の声のトーンなどから会議の決定事項の意味や解釈、会議参加者の本音などを読み取る人がいます。

こういう能力の違いは日常の過ごし方で生まれているということです。

アンテナの感度がタイプ1~3でまったく違っていて、タイプ3の人は入ってくる情報量がとても多く、勉強しているときだけでなく、会話するたび、テレビを見るたびに知識が増え、思考力がのびていきます。

頭脳のOSのバージョンとは

OS(オペレーティング・システム)はIT用語で、パソコンやスマホを動かすために入っているシステムのことです。

パソコンでは、ワードやエクセルなど、スマホではアプリといったソフトを起動するにはOSが必要です。

このOSにはバージョンがあって、最新のWindows10の前のバージョンでは、新しいソフトは起動できません。

この本では、人間の頭脳をOSとソフトに例えて解説しています。

人は日々、ソフトのインストールをしています。子どもを例にして考えてみましょう。

~中略~

子どもたちは学校で多くの科目を勉強していますが、これは別の表現をすれば、「科目という名のソフトをインストールしている」といえます。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№459-463

つまり、この脳のOSによってソフト(国語、算数などの科目の内容)がうまくインストールできるかどうかが決まるということです。

OSのスペックが低いままの子どもは、たとえばひらがなや足し算までなら対応できても、学年が上がっていくにつれ分数、作文問題などのむずかしい問題には対応できなくなってきます。

親は子どものOSのスペックを理解せずソフトをつめ込もうとしがちです。

頭脳のOSは、遺伝的な要因と環境的な要因で決まります。

つまり、生まれながらにすでに差がある一方で、後天的にものばしていけるということです。

では、この頭脳のOSは具体的にどのようにしたらのばしていけるのでしょうか。

「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード

頭がいい子に育つ10のマジックワード一覧表10のマジックワードは上記画像のとおりです。 

親が小さいころからどのように子どもと接するかで子どもの頭脳のOSは変わります。

そのための効果的な方法として、本書では10のマジックワードによる声かけが紹介されています。

それでは、1つずつ見ていきましょう。

「疑問を持たせる」2つのマジックワード

原因分析力がのびる「なぜだろう?」

人に問えば、相手の頭脳が動き出します。

自分に問えば、自律的に考える力がついていきます。

子どもは小さい頃、さまざまなことに興味をもって、なぜだろうという疑問を親にぶつけます。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№749-755

まずは、この小さな疑問を親が適当に受け答えせずに向き合うことが大事です。

また、日常の中でさりげなく「なぜ?」という質問をして、すぐに答えを教えずに一緒に考えたり、調べてみたりすると知的好奇心も育っていきます。

自己表現力がのびる「どう思う?」

自己表現力は、2020年以降の新しい学習指導要領で重視される要素の一つです。これまでは、自己表現力はなくても知識の量だけでそれなりの成績をとることができましたが、これからはまったく異なるフェーズに移行します。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№777-782

「はい」か「いいえ」で答えられるような、答えの選択肢が決まっている質問の仕方をクローズクエスチョンといいます。

一方、答えが決まっていない質問の仕方をオープンクエスチョンといいます。

「どう思う?」はオープンクエスチョンなので、聞かれたほうは自分なりに考えて答えを出す必要があります。

このやりとりを多くするとものごとに対して考えて答えを出す訓練になります。

「どう思う?」と子どもの意見を聞いて、否定せずにその考えをみとめることで子どもは自分なりの意見を言うことができるようになっていきます。

「まとめさせる」3つのマジックワード

問題解決力がのびる「どうしたらいい?」

「どうしたらいい?」と問われることで、視点が未来に向かいポジティブに考えるようになります。

ですからこのマジックワードは、単に問題を解決させるということのみならず、心理的にもポジティブな人間形成にも役立つのです。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№813

問題がおきると、人は困ったと「悩む」状態になります。

この状態は、問題が起きた過去の後悔や未来への不安がうずまき、どうしたらいいかわからずネガティブな状態です。

そこで、「どうしたらいいと思う?」と問いかけることで目の前の問題を課題として受け止め前向きに取り組むことができるようになります。

抽象化思考力をのばす「要するに?」

抽象化思考力というのは、「ざっくり言うとこういうこと」と、おおまかにとらえる力のことです。

この力が高いことを「抽象度が高い」といいます。

本書では、算数にあてはめるとどうなるかが解説されています。

1ページの問題のなかで、小数、分数の問題があった場合、抽象度が高い子どもはそれぞれの問題が本質的には同じことをしていることがわかっています。

一方、抽象度が低い子どもは小数、分数の違いはもちろん、数字の桁が変わればまったく別の問題としかとらえられないのでとても大変です。

抽象度の高い子どもはピラミッドの上から下の世界が見えていて、ものごとを「一般化」「ルール化」できます。

抽象度の低い子は、まったく別の問題と捉えて一から考えるという発想しかできません。

この力をのばすには、「要するにどいういうことだと思う?」と問いかけることで余計な枝葉の部分を除いて大事な幹の部分を考えられるようになります。

私個人の実感として、低学年まではこの質問をしてもなかなかうまく考えられないことが多いのではないかと思うので、一緒に考えて答えを導いてあげるといいと思います。

具体化思考力をのばす「たとえばどういうこと?」

具体化思考力は、4つ目の抽象化思考力の対になる力で、ものごとの解像度をあげて同じ種類のものを探したり、具体例を導き出す力です。

似たような事例を引き出せるということは、「抽象→具体の思考」(演繹法)ができていることにもなりますし、事例をどんどん引き出すことで、さらに新しいアイデアを創出するためのクリエイティブな力もつくことになります。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№943

「要するに」でものごとの共通点をみつけて、コツをつかみ、「たとえば」で具体化して実践する。

これができる人がOSのスペックが高い人で、世の中では「賢い人」となります。

さらに頭脳のOSを強化する5つのマジックワード                            

「積極思考力」をのばす「楽しむには?」

「目の前の超つまらない勉強や仕事、それを楽しむためにはどうしたらいいだろうか?」と問いかけるのです。すると、楽しむ方法に一瞬、思考が移ります。
この言葉は不思議な力を持っており、人は自然と楽しむ方法を「考え出してしまう」状態になります。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№1080

ものごとを楽しむ姿勢があれば、工夫が生まれます。

同じ仕事や勉強をしていても、もっとこうしたら喜んでもらえる、早くできるといったことを考えながらする人は、みんなが大変だと思うことも楽しんでしまいます。

子どもが積極思考力を身につけるためには、親が指示したりせずに、楽しそうな姿を見せることです。

たとえば、お手伝いをする子にしたい場合は、

「お皿がぴかぴかに洗えてきもちいいな~」と言いながら洗い物をする。

勉強をする子にしたい場合は、たとえば宿題をしているときに

「へ~、おもしろい問題やってるね~」とのぞいたり、「こう考えたらどうかな?」と楽しむ姿勢を見せると効果的です。

「目的意識力」をのばす「何のため?」

目的を意識しないことで一番怖いのは、「思考が停止する」ことです。つまり、OSのスペックが上がらないままでいるということです。
ですから、逆に言えば「何のためなのか?」という意識を持つようになると、思考が始まり、OSのスペックが上がっていくということなのです。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№1187

勉強も仕事も、日々やらなければならないことをこなすだけになると、いつしか何のためにそれをやっているのか忘れてしまいます。

受け身になり、言われたことをただやるだけになると本来自分が目指していたゴールはおろか、こうありたいという自分からもはなれていってしまいます。

「目的意識」を持つことで、人は主体的になります。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№1196

子どもには小さいころから「包丁は何のためにあるのでしょう」と問いかけたり、「何のために勉強をするのか」といった、簡単には答えられない質問にはきちんとした正解はなくても一緒に考えてあげましょう。

「原点回帰力」をのばす「そもそも、どういうこと?」

「そもそも」という言葉を使うと、話の枝葉が切り取られて幹の部分に立ち返ることができ、全体像が見えるようになります。

そして、全体像が見えると理解力が格段に上がります。

たとえば、子どもが友達とケンカをして混乱しているときは、何が原因かわからないときは、「そもそも」を使って何が原因だったかを聞いてあげると、頭の中が整理できます。

「仮説構築力」をのばす「もし~どうする(どうなる)?」

子どもの想像力や好奇心をのばすには、「もし~どうする(どうなる)?」を使って声かけしましょう。

誰もが必ず考えたことがある「もし宝くじ1億円が当たったらどうする?」など、楽しく会話をするきっかけにもなります。

たとえば、「もし自分が社長だったら」を考えながら仕事をする人と自分の立場の目線だけで仕事をする人では大きく成長速度が変わってきます。

「問題意識力」をのばす「本当だろうか?」

「疑う」という意味での問題意識が持てるようになると、人は考えるようになります。自分の頭で考えることで、新たな発見や新たな方法が生み出されていきます。「発明・発見」の原点は「問題意識」なのです。

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』石田勝紀著 kindle版 位置№1379

世の中のことがある程度わかってきてからの方が効果的なので、このマジックワードは10歳までは使用しないほうがいいとのことです。

また、このマジックワードは、相手が責められていると感じやすいワードなので取り扱い注意です。

まずは自分自身に使ってみてから子どもや人に使ってみてください。

「大学まで通わせて、条件のいい会社に入ることが子どもにとって本当にいいことだろうか」

このように、常識とされていることを疑ってみることは、変化の大きい時代には大事なことです。

何も考えずに、みんながやっているからという理由で流されるのはとても危険です。

これまでのマジックワードをまとめたのが下の画像です。

補足1:マジックワード使用時のNG集

マジックワードは、以下の7つのNG集をふまえて使用してください。

1 相手が理解できない言葉を使う

2 相手が考える前に答える

3 しつこく質問する

4 相手を育成しようとする

5 同じ言葉を何度も使う

6 すべてを使おうとする

7 すぐに効果が出ることを期待する

まとめ

この記事で紹介した10のマジックワードを使えば、子どもの正しい努力が報われて、自己肯定感が上がるようになります。

また、抽象度が上がることで人を責める、区別するということをしなくなるので、みんなのOSのスペックが上がれば争いやいじめがなくなるという効果もあるそうです。

最後に、本書ではいきなりすべてのマジックワードを使わずに3つから使うことをおすすめしています。

ぜひ、使ってみたいマジックワードを3つ選んで使ってみてくださいね。

 

 

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